プロは凄いっ!

妖怪ハンター 地の巻 (集英社文庫)

妖怪ハンター 地の巻 (集英社文庫)

諸星大二郎先生の本を久々に読んだ。
やっぱりすごいっ!!
約30ページの短編で、よくこんな分量を盛り込めるなと改めて感心した。
絵はそこまで上手くないかもと思っていたが、この絵でなければ物語が成立しないと感じた。
誰かがきれいに描いてはダメだ。諸星先生の重厚の絵、味のある絵、底から湧き上がる絵でなければいけないと思った。
読者に「どうだ?」といわんばかりのハリのあるメッセージと同時に虚無感を与えてくれる。

普通、30ページくらいの短編だったら、キャラを優先する。でもこの人はストーリーを優先する。
普通の人が真似できないことをやっている。やっぱりすごいな〜。

と同時に自分もこの人みたいな作品を作りたい憧れの願望が抑えきれなくなってしまった。
やばいな〜、今までの失敗から、せっかくマンガはキャラクターだというメジャーな考えにしたのに・・・。

諸星先生は偉大だ。僕もそうなりたい。

「生命の木」という作品で「おらといっしょに ぱらいそ(ポルトガル語で天国、楽園の意味)さいくだ」は名言。

絵に華があるかどうかがプロでは肝心。と言っていた先生の言葉を改めてかみしめた。