藝人春秋

藝人春秋

この本を読んでいかにテリー伊藤さんが破天荒な演出家だと知りました。
僕の中ではおしゃれな人だと思っていたが、この人はすごいんだと。
当時「元気が出るテレビ」の会議で、放送作家が書き綴った企画書に
「こんな漢字が多くてどうすんだあ〜視聴者は老若男女なんだぞっ!頭が硬いっ!」と言い放ち
「明日からホモになれっ!」と三日間ホモサウナに通わせたり、
「ネタがまとまりすぎてつまらねえっ!もっとメキシカンはねえのか?」とテキーラ買わせて飲みながら会議したり、作家陣を金髪にさせたりめちゃくちゃだ。

だが面白いのって常識を覆すものだ、常軌を逸してるものだ。

面白いのができなければ体感しろっ!!と。そんなことを言われてる気がした。


あと大学生の時から僕の中でず〜っと足踏みしていたギャグペーソスという形にペーソス(哀愁)ってなんだろうとわかったことは、
主人公の心意気・成長の変化にグッと人は涙するんだなと。
人は選択肢を迫られたときに険しい道をあえて選んだ時、なぜそう選んだのか?と思う。
だがこの主人公ならこっちを選ぶだろう、選ぶしかないという状況・立場。構えにに立っているのだろう。
いや自分の心がそうさせてるのかもしれない。奮い立たせる何かが。
それによって人は感銘する。

僕は稲川淳二さんの話で涙した。なぜだろう?と思ったとき、この人の心が変わった(変化した)所だ。と。
変えてくれたものが自分のハンデになるかもしれないけどその道をあえて選んだ。
やはり人は成長するところに美しさを感じる。僕はそう感じた。