昨日は友人とマンガ原稿最終チェックをしたのですが、まだ人物の表情を捕らえきれていないところがあったので修正中。

僕のマンガの弱点はたくさんある。
まずは構成。そして演出・セリフ等々。

ただこれは技術の問題でちゃんと勉強すればある程度解決できると僕は踏んでいる。時間はかかるけど。

言いたいこと、書きたいものがはっきりすればそれに向けてどう発信するかが問題で、下手な人は自己愛が強すぎて全く俯瞰できていない。
書き手は常に神のように物語をふかんして作らなければならないと思います。

所詮、自分一人って大したものじゃないと思います。




そこで「ザ・フライ」(1986年洋画)を参照しましょう。


主人公・セス(たぶん30代)は科学者で「テレポット」という物質転送機を発明中なのだが、無機物に対しては転送できるがまだ生き物に対し成功していない。ある日、新聞記者のヒロイン・ヴェロニカ(最初は主人公の取材をしてたが、彼の才能に惚れ恋人になる)のアドバイスを得て、有機物の実験に成功する。

成功を祝い、祝杯をするのだが、そのときヒロインは元恋人(新聞記者の編集長)に必要につきまとわれ、「(別れの)けじめをつけてくる」とセスに言い放ち去っていく。
主人公はそれに嫉妬し、泥酔。そして感情が揺らめき自ら実験台に入るのだが。。。

まああらすじはこんなトコだが。とにかく観て欲しい作品です。

すっばらしい脚本なので。
なにがすごいって、とにかく無駄がない。構成が完璧なのである。そして90分とは思えないほど、内容量。
こんなに短い時間でよくこんなに語れるなあ、マジかよっと思いましたね。

僕は素材と脚本は別物と考えていて、これをどう組み合わせるかが作家の見せ所だと思うが、それが絶妙にマッチしているんです。感動モノですよっ!

導入部分で、ちゃんと必要な説明しているし、キャラ立ちもハッキリしているし、観客をいい意味で裏切ってるし、ラストへのもって行き方も最高だし。
これはプロットポイント、ミッドポイントがちゃんと明確にできてる証拠なんでしょう。
なにかって言うと、主人公の心の変化がちゃんと描けてるんです。そして主人公に関わるヒロインも連動してる。
監督が理知的な大人を理解し、ちゃんと描けてるってことなんだな〜。
素晴らしいの一言っ!鳥肌モノっ!
観ていない人は是非観て欲しい一作♪

ちゃんと大人を描けるようになりたいと思いました。