4泊5日の東京旅行

うひ〜、疲れた〜。やっぱ京都は良いな〜、本当に東京に引っ越すか迷うなあ〜。


さてさて東京に滞在した4日間は僕にとって喜怒哀楽が激しいものでした。

正直心身ズタボロにされました、生きているのが不思議なくらい。

出版社五社巡りは僕にとってハードすぎました。色んな編集者いるな〜と思いました。

まず、初日(金曜日)にヤングアニマルとアクションとコミックビーム

まずはヤングアニマル。初めて担当のN氏に会う。金髪でいかしたカッコイイ兄さんって感じでした。僕と歳が近い。
出来た漫画をみせたら、1時間半にもわたってズタボロかつ的確な指示を受けました。
ストーリーから技術面に渡って、一枚一枚ここはこうした方が良いとか、色々レクチャーしてくれました。

描かないマンガ家 1 (ジェッツコミックス)

描かないマンガ家 1 (ジェッツコミックス)

そしてわかりやすいようにヤングアニマルで連載中の「描かないマンガ家」の生原稿をみせてもらい、プロの凄さを知りました。
自分と並べたとき実力の差が歴然としていて、また絵を勉強しなければと思いました。

ストーリーに関してはまあ悲惨。盛り込みすぎ、小ネタ入れすぎ、リアリティー欠けすぎ・・・。問題点オオアリな感じでした。
これはわかっていたことだけど、的確に指示されるともう自慰行為はしちゃいけないなあと痛感。

これからは面白いかよりもいかに読者を喜ばせるか?なんだろうなあ〜と思いました。

それで結局N氏は「2週間以内にプロット5本以上送って、それを俺が選んで削減して、年明けにネームを描いて、3月の新人賞に出そう。そしてちゃんと上の賞を獲ろう。」と。
この人、僕を1からちゃんと育ててくれるタイプだと思い、やらねばと思いました。

次に、アクション・コミックビーム
アクションは女性の方に見てもらいました。まあここでもストーリーをボロボロに言われました。あと絵に関しても個性が足りないと。まあ話していて、この人は真面目な王道な編集者という感じがしました。

コミックビームは中年5、60歳の男性にみてもらいました。まあここではすげえひどいこと言われましたけどね。どこが悪いとかも抽象的に言うだけで、結局完成した原稿がほしい感じのタイプ。
最後らへんで「なぜ漫画家目指してんの?」と聞かれ、向いてないんじゃない?というニュアンスで言ってくる始末。
最後にまあ僕を見返すつもりで頑張ってください。と。
腹が立ちましたし、殴りてえと思いました。でもそんなんよりも自分の無力さ・無価値を感じ、夜の東京の街をとぼとぼと歩いていました。
あの時の僕はやばかった。本気で死にてえと思いましたね、小一時間ほど。


淋しさにたえかねた僕は東京の漫画友達に電話し、「今から泊めてくれ」と言い、新宿の居酒屋や吉祥寺のバーへ行き、酒の力で一日の出来事を忘れ、色々漫画談義し、
「結局彼ら(編集者)は理屈で面白いものがほしいんだ、僕たち作家は感性を重きにおいてしまう。そこにねじれが生まれるんだ。」と、
死にたい気持ちはどこかへ行き、プロット書かなくては?という気持ちにスイッチが切り替わりました。

久々に友達の家で熟睡しました。酒のおかげ、友達の優しさのおかげ、感謝感謝。

次の日(土曜日)は、埼玉に行って漫画家さんが「トーンもういらないからあげる」と100枚もくれ、あとライト2台もくれた。これでアシ呼べる。

その日もまた友達の家に泊まり、鍋食った。友達のネームを見て色々漫画談義。

次の日(日曜日)、友達は仕事に出かけ僕はアキバでブラブラ。
カラオケ屋に入り、一人熱唱。そこでカラオケのサービス券1000円もらい、もう来ないから誰かにあげようと思い、30代後半の男女7人グループに

「これ(サービス券)使わないんで、良かったら使いませんか?」と声をかけたら、
男の人が「じゃあさ君も一緒に入る??実はうちら合コンしていてさ、皆初対面なんだ。」と。

僕は流れに乗った。「えっ?良いんですが?じゃあ参加させてください。」

TAMANO24にして初めての合コン。しかも皆さん一回り以上年上。

そこから色々あった。めちゃくちゃ楽しかった。はじけまくった。酒の力なのか皆さん、テンション高いっ!こんな30台いいなあ〜と思い、シモネタばっかりだし、30代の本音トーク聞けたし、これは漫画のネタだと考えながら、フラフラになった。しかも皆金持ちの集まりだし、僕ジャージ姿。

銀座の元クラブのオーナーの方なんて、女性なのに二つ会社もっているらしくやっぱり東京に集まる人は自分が思っている以上に凄い人多すぎるなあと。

そして意味もわからず、メール交換。また今度遊ぼうと言われ、僕は深夜三時フラフラになりながらアキバのネットカフェで眠る。


最終日(月曜日)雨が降る。僕の身体はヤニの匂いが染み込んだままアフタヌーンへ持ち込みに行く。
またボロボロに言われるが、酒が抜けてないのかあまり寝れなかったのか(ネットカフェせまい)どうでもいいやと思いながら、聞いたフリをし、今回の作品はダメだ。観光して帰ろうかな?と思う。

でもあと1社、スピリッツにアポとってたしな〜。時間も1時間後だし、出版社見てみたいし、まああきらめムードで行けば恐いものなんてないさ。と小学館へ行くことに。


でけえっ!!!なんだこの建物。

それでおそるおそる入り、スピリッツの編集部で待っていると、編集者が2人きて、「この子は新人なんですけど、勉強のため同行させております。」と年配編集者が言い、
「では早速、漫画を拝見させていただきます。」とパラパラ年配の方が読み、次に新人さんが読み、
年配の方が新人に「どう思った??」と言われ、まず感想を言う。その感想は今まで言われたとおりで「面白いけど作品の中に導入できない。」ということであった。
そうだよな〜、ある意味コンパクトで的確だと思い、年配の方が「なるほど。・・・・では僕から。」

また反省点が始まるんだと思いきや、「パワーあるね、眼力あるね。説得力足りないけれど、パワーで押し切られちゃうよね。」最初ほめてんのかよくわからなかった。
「君のこれからの成長がみてみたいな〜と正直思いました。ギャグ作家ではなく、シリアスなんだけどどこか笑える作品を描いてほしい。バカだな〜と思いながらしびれるものを描いていってほしい。」
「はあ〜。」
「それで今度から僕ネーム見て削減しますんで、それを今度の新人コミック賞(3月)に間に合わせて上の賞を目指して行きましょう。」と言われ、名刺と電話番号もらい、
「出来たらFAXで送って、一本電話して下さい。」

俺の中で何が起きているのかわからないが、どうやら担当ついたらしい。

なんかよくわからないけど、色々僕は昨日の出来事を話し、僕がメモッたものをみて「それは面白いね。」と言いながら、談義し小学館を後にした。

よく考えたら、アニマルもスピリッツも3月。
しかも今月には両方にプロットとネーム出さないとっ!!

なんか急に忙しくなったんですけど、どういうこと??やばす。