プロ漫画家の道−2「見せ場作り」

Tamano2009-09-20

昨日、漫画には華が必要だと言いました。今回は「見せ場」について話したいと思います。
見せ場とは、つまり「演出」です。これは漫画家の力が最も必要な部分といっても過言ではないと思います。
どう話を盛り上げるのか、作者自身、ここが見せたいという糧です。ここが欠けていれば、他のページが無駄死になります。本当に難しいところだと思います。
ここで一つ例を挙げます。「諸星大二郎」という漫画家をご存知ですか?西遊妖猿伝をや暗黒神話など様々な独自の視点から描く人なのですが、その人は絵はすごい上手いとは言えませんが、安定した画力を持っています。しかし、絵だけ見ていると、それほど大暮維人さんみたいに洗練されたものではないのですが、見せ方がとても上手いのです!!
これが一流漫画家の「肝」だと思います。ぐいぐいと読者を惹きこませ、見せ場でバーンと弾かせる。これも前回行った「華がある」なのでしょう。
上手いではなく、華がある。まさに諸星先生は典型的な例だと思います。