プロ漫画家の道−3「ネームの大切さ」

Tamano2009-09-21

前回は、見せ場について話しましたが、今回はネームについて話したいと思います。
ネームとは漫画になる前のラフ下書きのようなものです。
先週、プロフェッショナルというNHKの番組で井上雄彦先生の特集がやっていたのをご存知ですか?
たぶん観られた方も多いと思いますが、その時に感じたことを書きたいと思います。
週刊モーニングという雑誌で「バガボンド」を連載しておられる井上雄彦先生は、絵もさることながら、ネームに多くの時間を割いています。
あんなにネームに時間を割いていたら、締め切りに間に合わないんじゃないか?と思いましたが、それでも間に合わせるプロ根性を持っています。(たまに落としていますが)
技量はもう漫画界の頂点にいるお方なのに、あんなに必死でネームを考えておられる。やはり漫画は絵だけではないんだなと改めて痛感しました。ネームがちゃんとあってこその漫画だなと。

今、自分が描いている「イズム」という漫画はまさに典型的なダメな例で、ネームよりもまず絵が上手くなりたいと思い、ネームにかけた時間はわずか1日というとんでもない馬鹿をしたと思っています。
改めて、読み返すととんでもない箇所がたくさんある。しかしもうペン入れをしてしまって、もう戻れなくなってしまった。戻ったら、(九月末に間に合わないので)
「・・・ああ、ばかした」と最近気がつきました。
反省、これからはネームの段階で最近知り合ったT教授にみせることにします。自分の世界を描くとひとりよがりになるので。