チョコパイは僕にとって失恋の味になってしまった。そうである、フラれたのである。その直後に友達からチョコパイをもらった。

甘かった。チョコパイには何も罪はないけど、甘さに対して罪を感じてしまった。

友達とフラれた話を笑い話にしていたが、帰って一人でマックのハンバーガーをムシャムシャ食っていたらなんだか思い出した。

フッた相手の誠実さ、母性さ、そんなものがモロモロと浮かび上がり、もっとちゃんとしとけばよかったと後悔の念が現れてきた。

俺は子供のように、「なぜいけないのか?」色々問いただしたところ彼女は大人の発言でちゃんと返してきた。普通だったら嫌だろう。フッた後にそんな事を聞かれるのは。 僕は何も知らない彼女の一面を見た。

なぜだろう?フラれた後の方がとても好きになってしまった。
たぶんこれはちゃんと答えてくれたおかげだと思う。彼女の人柄の良さが余計に好きにさせてしまったのだ。
これがうやむやだと、俺は嫌悪感しか抱かないが、心なしか青空である。

そして僕は頼んだ、「もっとちゃんと知りたいので、告白の件はなかったのことにリセットください。」と。
すると彼女は「忘れられないよ、そんなことは。だって人間だもん。」

今日の出来事はいつか漫画に生かそうと誓う僕であった。

上の絵は30秒ドローウイングです。